ME/CFSドキュメンタリー映画「闇からの声なき声」で紹介された海外ME/CFSの実態

イギリスME/CFSドキュメンタリー映画「闇からの声なき声」のキャプションを映画製作者の許可のもとピックアップしてまとめました。

"筋痛性脳脊髄炎(ME)という病名は、重篤な身体的疾患の特徴をよく表す病名です。多くの国では、慢性疲労症候群(CFS又はCFS/ME)とも呼ばれています。"

 

"一部の精神科医たちが、CFSCFS/MEという同じ病名を、いくつかの同じような症状を持つ全く異なる心因性、及び心理社会的な病態に使用していることで、混乱が起きています。"

 

"暗闇と沈黙に閉ざされた世界に、忘れ去られた病に伏す男女や子供たちがいます。イギリスでは、約19万人、世界には、数百万人の患者がいると推定されています。多くの患者は、過酷な症状と孤独な生活を強いられています。甚だしい誤解の中にありながら、彼らの声は届かず、彼らを代弁する者もあまりいません。"

 

"この炎症性疾患は、脳と中枢神経に影響を及ぼします。通常 ウイルス感染後に流行したり

集団でも散発的にも発症し、多発性硬化症、運動ニューロン病、ポリオ、全身性エリトマトーデス、エイズなどと比較されます。免疫系、神経内分泌系、循環器系、筋骨格系、自律神経系の全系統に影響を及ぼすため、全身に機能障害を起こします。"

 

"WHO(世界保健機関)は 1969年以来MEを神経系疾患と分類しています。

MEを精神及び行動障害と混同した精神科医たちは、その分類に異議を唱えました。"

 

"この病気は、さまざまな欺きや医学的無知、生物医学的研究の停滞によって、矮小化されてきました。その陰で、何千もの患者たちが深刻な病状のまま放置され、不信と非難の中、医療の怠慢と虐待に苦しめられています。"

 

"小児患者やその家族は特に、近年の医学的無知と不信の流れの中で弱い立場に追いやられています。"

 

"ソフィアの脊髄検査の結果、決定的な病理学的変化が確認されました。特に 調べた4つの脊髄後根神経節のうち3つに神経節炎が発見され、激痛と過敏症は そこから生じていると考えられています。他のME患者の培検からも類似した神経組織の炎症の証拠が発見されました。”

 

”この映画の製作中にも、出演者の何人かの様態は、著しく悪化しました。多くのME患者には、時間が残されていないのです。”