Kate
Eastman:
"5
things I wish people understood about my Chronic Fatigue Syndrome"
ケイト・イーストマン 「慢性疲労症候群について人々に知ってほしい5つのこと」
翻訳・要約
毎日のように私は、CFSにまつわる誤った認識と闘っています。
それは、悪気はない家族や友人から、疑いの目で見る医療関係者、そして、「自分のおばさんがこれを飲んだら治った」と主張し、私にサプリメントを売ろうとする知り合いたちが持つCFSに対する誤った認識です。
この3年間この病気と共にいきることは、私にとっては闘いでもあり、祝福でもありましたが、私の人生が完全にひっくり返ってしまったことは確かです。
この病気は、健康だけでなく、社交や財政、住環境、自立、キャリアなどすべての面にわたって影響を及ぼします。
多くの苦悩の日々が続いていますが、
驚いたことに、たくさんの喜びの時もあります。
しかしながら、何度も何度も直面しなければならないわたしの挑戦は、病気自体から来る苦しみではなく、私の周りの人たちがこの病気をどう理解しているかという問題です。
そこで、CFSについて、私が人々にわかってほしい5つの点をあげたいと思います。
もちろん、私は疲れています。
でも、CFSの人は、インフルエンザにかかったままマラソンを走っているような感じの疲弊を経験しているのです。
ことばにうまく表すことのできないほどの疲れです。
この複雑な疾患は人生のあらゆる側面と体のあらゆる系統に影響を与えます。
脳に霧がかかったような思考、
吐き気、関節と筋肉の痛みが力を奪って動けない、
インフルエンザのような状態が続く、
立ち上がった時のふらつき、
疲弊している時は息をするのも一仕事です。
残念なことに、睡眠をもっととることで解決されるようなものではありません。
私の場合、12時間夜寝たとしても、朝起きたときには、トラックにひかれたように感じています。
もしくは、痛みや不眠で眠れないときもあります。
時々、私も「ただ疲れているだけ」であればいいのになあと思います。
CFSは、目に見えない障害です。
元気そうに見えるイコール 元気ということではありません。
私は、身だしなみもきちんとしていて、ハキハキと言葉を話し、微笑んでいる私の真の姿が人にも見えればいいのにと思います。
自分に近い家族や友人でも私の人生を脅かしているこの病気の恐ろしさがわかっていません。
特に、最悪の状態の時は私は外出しませんから、人にはどんな状態であるかはわかりえません。
でも、時に調子がいい時は外出するエネルギーがあります。
着替えて、目の下のくまを隠し、化粧をして出かけるエネルギーがある日もあるのです。
人にはわからないことは、シャワーを浴びる時、立って浴びることができず、床に5分間だけ座ってさっと浴びること、
家を出る前に3回も横にならなければならないこと、
動く時、体じゅうを痛みがかけめぐっていること、
人との会話についていくのに必死になっている時も、
目の後ろがずきずきと痛んでいること、
1時間外出することで、午後はずっと横になっていなければならないことです。
CFSのように疲労が土台にある病気では、患者は、認知面でも、身体面でも、感情面でも限られたエネルギーしか一日のうちに使うことができません。
いつも、シャワーや着替え、食事をするということに必要なエネルギーがあればいいと願っていますが、時々、どうしても買い物や洗濯、掃除、料理を人に頼まなければなりません。
食べるエネルギーがないこともあります。
なのに、他の日には、外出して友人とコーヒーが飲めるのです。
もちろん、数えられないほどの病院の予約もこなさねばなりません。
すべては、バランスを見つけることにかかっていて、何をすることを選び、やりすぎた場合は、その結果どうなるかということを覚悟しなければなりません。
もし、持っている以上のエネルギーを使えば、疲弊は長引き、私の体はクラッシュし、何時間も何日も寝たきりになります。
残念ながら、予定になかったことが起こると、せっかく計画したバランスのとれた週や一日がめちゃめちゃになります。
私は、ただ単に医療費や薬代、サプリメント、特別な食事療法や働けないことでお金がかかるということを言っているのではありません。
人生そのものに対する大きな損失のことを言っているのです。
キャリアや夢をあきらめなければならないだけでなく、周りの人が昇進したり、結婚するのを横目に、自分は、日々、ベッドから起き上がることに苦労しているのです。
人間関係でも、してもらうばかりで与えることができないことで歪が生じます。
誘いを断り続ければ友情にもひびが入ります。
そうしているうちに、もう誘われることさえなくなります。
最後にあげる代価は、自分の自尊心への影響です。
以前は健康的だったのに、薬の影響やポストまで郵便物をとりにいくだけで精一杯な体力のせいで、体重が増加しました。
この病気と1人で闘うのは無理です。
毎日が孤独との闘いです。
慢性疾患の人に花を買って見舞ってくれる人はあまりいません。
来る日も来る日も、病気の話を聞かされるのはごめんだからです。
患者には味方が必要です。
患者の洗い物をしてくれたり、3年経っても、差し入れを持ってきてくれたり、、
長期的に寄り添ってくれる意志がある人たちが必要なのです。
患者には、テキストメッセージを送ってくれたり、祈ってくれる友人、
希望を思い出させてくれるような友人が必要です。
「大丈夫」と言っている患者の応答の背後にある本当の状況を察してくれる人々が必要です。
患者と一緒に病気と闘ってくれる医療者、この病気の存在を疑わず、患者がどれほどのものを失っているかを理解してくれる医療者が必要です。
患者は、慢性疲労症候群を理解しようとしてくれる人を必要としています。
慢性疲労症候群をわかろうとしてくれる人たちを私は求めているのです。